【2026年度版】がん検診、受けるべきか迷っているあなたへ——科学が示す「5大がん検診」の利益と害、そして新技術の現在地

【2026年度版】がん検診、受けるべきか迷っているあなたへ——科学が示す「5大がん検診」の利益と害、そして新技術の現在地

目次

はじめに:「検診を受けなさい」の一言では済まない理由

「がん検診、受けていますか?」

自治体から届く通知、職場の健康診断の案内、テレビの啓発CM——私たちは日常的に「がん検診を受けましょう」というメッセージに囲まれています。しかし、いざ自分が検診を受けるかどうかを決めようとすると、意外なほど迷いが生じるものです。

「忙しくて時間が取れない」「自覚症状がないから大丈夫だろう」「検査で何か見つかるのが怖い」——こうした気持ちは、決して珍しいものではありません。実際、日本のがん検診受診率は40〜50%台にとどまり、欧米の70〜80%と比較して大きく遅れをとっています。[19]

しかし、本稿でお伝えしたいのは「だから検診を受けなさい」という単純なメッセージではありません。

がん検診には確かに「利益」があります。早期発見による死亡率の減少は、質の高い研究で繰り返し確認されてきました。一方で、検診には「害」も存在します。偽陽性による不安、過剰診断による不要な治療、検査に伴う身体的負担——これらは、検診推進のメッセージの中で語られることが少ない「もう一つの真実」です。

本稿では、2025年に18年ぶりに改訂された肺がん検診ガイドラインをはじめとする最新の科学的エビデンスに基づき、5大がん検診(胃・大腸・肺・乳・子宮頸がん)の「本当の姿」を解説します。さらに、血液一滴で複数のがんを検出できるとされる「リキッドバイオプシー」など、新技術の可能性と限界についても触れます。

この記事を通して、科学的な深みとリアルな現状をお伝えすることで、「検診を受けるか受けないか」ではなく「どの検診を、どのように活用するか」を自ら判断できるようになることを目指します。


がん検診の本質:「がんを見つける」ことが目的ではない

検診の真の目的は「死亡率の減少」

がん検診について考えるとき、多くの方が「がんを早く見つけて、早く治療すれば助かる」というシンプルなイメージを持っています。しかし、科学的な観点からは、この理解は必ずしも正確ではありません。

がん検診の真の目的は、「がんを見つけること」ではなく、「がんによる死亡を減らすこと」です。

この二つは似ているようで、実は大きく異なります。なぜなら、がんの中には「見つけても見つけなくても、その人の寿命に影響しない」ものが存在するからです。

たとえば、80歳の方に成長が非常に遅い前立腺がんが見つかったとします。このがんが生命を脅かすほど大きくなるまでには15〜20年かかるかもしれません。その間に、その方は別の原因(心臓病、脳卒中、老衰など)で亡くなる可能性が高い。このようながんを「見つけて治療する」ことは、その方にとって本当に利益になるでしょうか?

検診医学では、このような現象を「過剰診断」(overdiagnosis)と呼びます。過剰診断されたがんは、治療しなくても生涯にわたって症状を引き起こさず、死因にもならなかったはずのがんです。しかし一度「がん」と診断されれば、多くの場合、手術や放射線治療、抗がん剤治療などが行われます。これらの治療には副作用があり、心理的な負担も大きい。つまり、過剰診断は「害だけがあって利益がない」状態を生み出すのです。[2]

「早期発見」の落とし穴——リードタイムバイアス

「検診でがんを早期発見すれば、5年生存率が上がる」——これは事実です。しかし、ここにも落とし穴があります。

想像してみてください。ある人が60歳でがんに罹患し、症状が出てから診断されて65歳で亡くなったとします。この場合、「診断からの生存期間」は5年です。

さて、同じ人が検診を受けていて、55歳の時点でがんが見つかったとします。その後、治療を受けたものの、やはり65歳で亡くなりました。「診断からの生存期間」は10年に延びます。

しかし、よく考えてみてください。この二つのシナリオで、実際に「長く生きた」のはどちらでしょうか? どちらも65歳で亡くなっています。検診によって「早く見つかった」ことで、生存期間の数字は2倍になりましたが、実際の寿命は1日も延びていません。[3]

これが「リードタイムバイアス」(lead time bias)と呼ばれる現象です。検診の効果を「5年生存率の向上」で評価すると、このバイアスによって効果が過大評価されてしまいます。だからこそ、検診の真の効果を評価するには「死亡率の減少」を見る必要があるのです。[3]

エビデンスの階層——すべての研究が同じ価値を持つわけではない

がん検診の効果を評価する研究には、さまざまな種類があります。しかし、すべての研究が同じ信頼性を持つわけではありません。

ランダム化比較試験(RCT)は、参加者をくじ引きのように無作為に「検診を受けるグループ」と「受けないグループ」に分け、長期間追跡して死亡率を比較する研究です。この方法は、他の要因(健康意識の高さ、生活習慣など)の影響を排除できるため、最も信頼性が高いとされています。

システマティックレビュー・メタアナリシスは、複数のRCTの結果を統計的に統合し、より確かな結論を導く手法です。世界中の研究を網羅的に集めて分析するため、「研究の総まとめ」として高い価値を持ちます。

一方、症例対照研究コホート研究は、過去のデータを分析する「観察研究」であり、RCTほどの信頼性はありません。「検診を受けた人は死亡率が低かった」という結果が出ても、それは「健康意識の高い人が検診を受け、かつ健康的な生活をしていた」ためかもしれないからです。

日本のがん検診ガイドラインでは、こうしたエビデンスの質に基づいて「推奨グレード」が設定されています。

推奨グレード意味根拠
A強く推奨死亡率減少効果が十分に確認されている
B推奨死亡率減少効果が相応に確認されている
C対策型検診では推奨しない効果はあるが、利益と害のバランスが不明確
D推奨しない効果がない、または害が利益を上回る
I判断保留エビデンスが不十分

本稿では、この推奨グレードを軸に、各検診のエビデンスを整理していきます。


日本の現実:がんと検診の疫学

日本人とがん——生涯で2人に1人が罹患する時代

まず、日本におけるがんの実態を数字で確認しましょう。

2021年に新たにがんと診断された人は約99万人(男性55.6万人、女性43.3万人)。2023年にがんで亡くなった人は約38万人(男性22.1万人、女性16.1万人)で、全死亡の24.3%を占めています。[4]

生涯でがんに罹患する確率は2人に1人。がんで死亡する確率は、男性が24.4%(4人に1人)、女性が17.2%(6人に1人)です。[4]

部位別の罹患数(2021年)

順位男性女性
1位前立腺(9.6万人)乳房(9.9万人)
2位大腸(8.6万人)大腸(6.8万人)
3位肺(8.3万人)肺(4.2万人)
4位胃(7.7万人)胃(3.6万人)
5位肝臓(2.4万人)子宮(3.0万人)

部位別の死亡数(2023年)

順位男性女性
1位大腸
2位大腸
3位膵臓
4位膵臓乳房
5位肝臓

注目すべきは、「罹患数が多いがん」と「死亡数が多いがん」が必ずしも一致しないことです。前立腺がんは男性で罹患数1位ですが、死亡数では5位にも入っていません。これは、前立腺がんが比較的進行が遅く、治療成績が良いことを反映しています。一方、膵臓がんは罹患数では上位に入りませんが、死亡数では男女ともに上位を占めています。これは、膵臓がんが早期発見が難しく、予後が悪いことを示しています。

検診受診率——目標60%に遠く及ばない現実

国は「がん対策推進基本計画」において、がん検診の受診率目標を60%以上と定めています。しかし、2022年の国民生活基礎調査によると、実際の受診率は以下の通りです。[5]

がん種男性女性対象年齢
胃がん47.5%36.5%40-69歳
肺がん53.2%46.4%40-69歳
大腸がん49.1%42.8%40-69歳
乳がん47.4%40-69歳
子宮頸がん43.6%20-69歳

いずれも目標の60%には達していません。特に、子宮頸がん検診の20歳代の受診率はわずか27.0%と深刻な状況です。

国際比較をすると、日本の検診受診率の低さは際立ちます。米国では乳がん検診(マンモグラフィ)の受診率が72.5%、子宮頸がん検診が83.5%に達しています。[6] 日本の2倍以上です。

なぜ日本の受診率は低いのでしょうか。内閣府の世論調査では、検診を受けない理由として以下が挙げられています。[6]

  • 受ける時間がない
  • 健康状態に自信があり、必要性を感じない
  • 心配な時は医療機関を受診すればよい
  • 費用がかかる
  • 検査に伴う苦痛に不安がある

しかし、これらの理由の多くは誤解に基づいています。自治体のがん検診は自己負担が500〜3,000円程度と安価で、無料の自治体もあります。[7] また、「自覚症状がないから大丈夫」という考えは危険です。がんは初期段階では自覚症状がないことが多く、症状が出た時点では進行していることも少なくありません。


5大がん検診のエビデンス——日本と世界のガイドラインが示すこと

ここからは、日本で実施されている5大がん検診について、最新のエビデンスを詳しく解説します。

【肺がん検診】2025年、18年ぶりの大改訂

日本のガイドライン(2025年改訂版)[1]

2025年4月、国立がん研究センターは「有効性評価に基づく肺がん検診ガイドライン」を18年ぶりに改訂しました。[1] 最大の変更点は、重喫煙者への低線量CT検診が推奨グレードAに格上げされたことです。

推奨内容

検査方法対象推奨グレード間隔
胸部X線検査40-79歳(全員)A年1回
低線量CT検査50-74歳の重喫煙者※A年1回
喀痰細胞診D非推奨

※重喫煙者:喫煙指数(1日の喫煙本数×喫煙年数)600以上

USPSTFの推奨(2021年)[7]

米国予防医学専門委員会(USPSTF)は、50-80歳で20パック年以上の喫煙歴があり、現在喫煙中または15年以内に禁煙した成人に対し、年1回の低線量CTを推奨グレードBで推奨しています。[7] 日本のガイドラインより適格基準がやや広い点が特徴です。

なぜ低線量CTが推奨されるようになったのか

この推奨変更の根拠となったのは、世界的に注目を集めた2つの大規模RCTです。

NLST(National Lung Screening Trial)は、米国で53,454人を対象に行われた試験です。重喫煙者を低線量CT群と胸部X線群に無作為に割り付け、長期追跡した結果、低線量CT群で肺がん死亡率が20%減少(相対リスク0.80)しました。[1][12]

NELSON試験は、欧州で15,792人を対象に行われた試験です。こちらはさらに顕著な結果を示し、男性で24%、女性で33%の肺がん死亡率減少が確認されました。[1][13]

NNS(Number Needed to Screen:1人の死亡を防ぐために検診が必要な人数)は約226〜320人。つまり、重喫煙者226〜320人が低線量CT検診を受けることで、1人の肺がん死亡を防げるということです。[1]

低線量CTの「害」も理解する

一方で、低線量CT検診には無視できない「害」も存在します。

偽陽性:検査で「異常あり」と判定されても、精密検査の結果「がんではなかった」というケースです。NLSTでは、陽性結果の約95%が偽陽性でした。[7] つまり、「要精検」と言われた20人のうち19人は、がんではなかったということです。

過剰診断:検出されたがんのうち、10〜20%は「見つけなくても生涯にわたって問題を起こさなかったであろうがん」と推定されています。[1]

放射線被ばく:低線量CTの被ばく線量は約1.05mSv/回です。これは胸部X線(0.06mSv)の約17倍、自然界から1年間に受ける放射線量(約2.4mSv)の約半分に相当します。[1]

喀痰細胞診が「推奨しない」に引き下げられた理由

従来、喫煙者に対しては胸部X線と喀痰細胞診の併用が推奨されていました。しかし、今回の改訂で喀痰細胞診は推奨グレードD(推奨しない)に引き下げられました。

その理由は、喀痰細胞診が主に発見する「肺門部扁平上皮がん」が激減しているためです。このタイプのがんは喫煙と強く関連していますが、日本の喫煙率低下に伴い、発生数が大幅に減少しています。検査のコストや手間に対して、得られる利益が小さくなったのです。[1]


【大腸がん検診】最も費用対効果に優れた検診

日本のガイドライン(2024年改訂版)[2]

大腸がんは、日本で男女計の死亡数が第1位のがんです。しかし、便潜血検査という簡便な方法で早期発見が可能であり、早期に治療すれば治癒する可能性が高いがんでもあります。

推奨内容

検査方法対象推奨グレード間隔
便潜血検査(免疫法)40歳以上A年1回
全大腸内視鏡検査C対策型では非推奨

USPSTFの推奨(2021年)[8]

米国USPSTFは、50-75歳に推奨グレードA、45-49歳に推奨グレードBで大腸がん検診を推奨しています。[8] 検査オプションとして、FIT(免疫便潜血検査)年1回、大腸内視鏡10年毎、CTコロノグラフィー5年毎などが示されています。日本より開始年齢が若い(45歳)点が特徴です。

便潜血検査のエビデンス

便潜血検査の有効性は、複数のRCTで確認されています。コクラン・レビュー(4つのRCT、32万人以上、追跡8〜18年)によると、便潜血検査により大腸がん死亡率が16%減少(相対リスク0.84、95%信頼区間0.78-0.90)しました。[2][14]

絶対リスク減少は0.11%、NNSは約900人です。つまり、900人が便潜血検査を受けることで、1人の大腸がん死亡を防げるということになります。[11]

全大腸内視鏡検査が「対策型では推奨されない」理由

「大腸内視鏡の方が便潜血より正確ではないか?」と思われるかもしれません。確かに、内視鏡検査は便潜血検査よりも感度が高く、ポリープ(大腸がんの前がん病変)の発見にも優れています。

しかし、大腸内視鏡検査には以下の課題があります。

  • 死亡率減少効果のRCTがない:驚くべきことに、大腸内視鏡検査が死亡率を減少させるという直接的なRCTのエビデンスは、まだ十分ではありません。[2]
  • 偶発症のリスク:穿孔(腸に穴が開く)が3.1/10,000件、大出血が14.6/10,000件の頻度で発生します。[8]
  • 検査の負担:前日からの食事制限、下剤の服用、検査時の鎮静剤使用など、受診者の負担が大きい。

このため、対策型検診(集団全体の死亡率を下げる目的の公的検診)としては推奨されていません。ただし、任意型検診(個人のリスクに応じて自己負担で受ける検診)としては、医師と相談の上で選択することが可能です。[2]

血液検査による大腸がん検診——Shield検査の登場

2024年、米国FDAはShield検査(Guardant Health社)を大腸がん検診として承認しました。これは血液中のがん由来DNAを検出する「リキッドバイオプシー」の一種です。

ECLIPSE研究(2万人以上)では、大腸がん検出感度83%(Stage I-III:88%、Stage I単独:65%)、特異度約90%を示しました。

しかし、重要な限界があります。進行前がん病変(ポリープ)の検出率は13%と低く、便潜血検査の「前がん病変を見つけて予防する」という利点は得られません。現時点では、便潜血検査の代替ではなく、補完的な位置づけとされています。


【胃がん検診】X線と内視鏡、どちらを選ぶか

日本のガイドライン(2014年版)[3]

胃がんは日本で罹患数第3位のがんです。かつては死亡数1位でしたが、検診の普及とピロリ菌除菌療法の浸透により、減少傾向にあります。

推奨内容

検査方法対象推奨グレード間隔
胃部X線検査50歳以上(40歳以上も可)B2年に1回(年1回も可)
胃内視鏡検査50歳以上B2-3年に1回
ペプシノゲン検査I対策型では非推奨
ピロリ抗体検査I対策型では非推奨

※胃がん検診についてはUSPSTFの推奨はありません。これは、米国では胃がんの罹患率が日本と比較して低く、対策型検診の対象となっていないためです。

X線と内視鏡の違い

胃部X線検査(バリウム検査)は、日本で長年行われてきた伝統的な方法です。死亡率減少効果は症例対照研究で確認されており(相対リスク約0.6)、安全性も高いのが特徴です。[3]

一方、胃内視鏡検査は、より詳細な観察が可能で、早期がんの発見に優れています。ただし、偶発症発症率が胃X線の約5倍(187.4 vs 37.7/10万)と高いことが課題です。[3] 重篤な偶発症(出血、穿孔など)が発生した場合に備え、適切な対応体制の整備が必要です。

ピロリ菌検査が「推奨されない」理由

「ピロリ菌感染が胃がんの原因なら、ピロリ検査をすればいいのでは?」と思われるかもしれません。確かに、ピロリ菌感染は胃がんの最大のリスク因子であり、除菌療法によって胃がんリスクを低下させることができます。

しかし、ピロリ抗体検査やペプシノゲン検査は、死亡率減少効果を示すRCTがないため、対策型検診としては推奨されていません。[3] これらの検査は「リスク評価」には有用ですが、検診としての有効性は未確認なのです。


【乳がん検診】40歳から始めるべきか——日米の議論

日本のガイドライン(2013年版)[4]

乳がんは日本女性で罹患数第1位のがんです。しかし、早期発見と適切な治療により、予後は比較的良好です。

日本の推奨内容

検査方法対象推奨グレード間隔
マンモグラフィ40-74歳B2年に1回
超音波検査I死亡率減少効果は未確認

USPSTFの推奨(2024年改訂)[9]——40歳開始への変更

2024年4月、米国予防医学専門委員会(USPSTF)は乳がん検診の推奨を大幅に変更しました。従来は「50歳から開始」を推奨していましたが、新たに「40歳から開始」を推奨グレードBで推奨するようになったのです。[9]

この変更の背景には、40歳代の乳がん罹患率の上昇と、40歳代でも検診による死亡率減少効果が確認されたことがあります。メタアナリシスでは、40-49歳での検診により相対リスクが0.88(12%減少)に低下することが示されています。[9]

乳がん検診の「害」——過剰診断と偽陽性

コクラン・レビュー(7つのRCT、約60万人)は、乳がん検診について重要な指摘をしています。[15]

過剰診断:約30%のがんが過剰診断されていると推定されています。つまり、検診で見つかった乳がんの3人に1人は、検診を受けなければ生涯にわたって問題を起こさなかった可能性があるということです。[15]

偽陽性の心理的影響:マンモグラフィで偽陽性となった女性を3年間追跡した研究では、心理的な害が3年以上持続することが示されています。偽陽性後6ヶ月時点では、乳がんと診断された女性と同等の心理的苦痛を報告していました。[20]

累積偽陽性リスク:米国では、マンモグラフィを10年間継続した場合の累積偽陽性率が50%超と報告されています。[21]

コクラン・レビューの著者らは、「2,000人の女性が10年間検診を受けた場合、1人の乳がん死亡を回避できる一方で、10人が不必要な治療を受け、200人以上が偽陽性による心理的苦痛を経験する」と述べています。[15]

これは「検診を受けるな」という意味ではありません。しかし、検診を受けるかどうかを決める際には、利益だけでなく害についても理解した上で、自分自身で判断することが重要です。


【子宮頸がん検診】HPV検査の時代へ

日本のガイドライン(2019年版)と2024年の制度変更 [5]

子宮頸がんは、HPV(ヒトパピローマウイルス)感染を原因とするがんです。検診による早期発見と、HPVワクチンによる予防の両方が可能な、数少ないがんの一つです。

日本の推奨内容(2024年改正後)

検査方法対象推奨グレード間隔
細胞診20歳以上2年に1回
HPV検査単独法30歳以上5年に1回

2024年2月の厚労省指針改正により、HPV検査単独法が対策型検診に追加されました。[5][6]

USPSTFの推奨(2024年ドラフト)[10]

USPSTFは、21-29歳は細胞診3年毎、30-65歳はHPV検査単独5年毎を優先推奨しています(推奨グレードA)。[10] 特に注目すべきは、自己採取HPV検査を臨床医採取と同等と認定した点です。自宅で自分で検体を採取し、郵送で検査ができるようになれば、受診率の向上に大きく貢献する可能性があります。

なぜHPV検査が注目されるのか

HPV検査は、子宮頸がんの原因ウイルスの感染を直接調べる方法です。コクラン診断精度レビュー(40の比較研究、14万人以上)によると、HPV検査は細胞診より感度が高いことが示されています。[16]

  • CIN2+(中等度異形成以上)検出感度:HPV検査90% vs 細胞診75%
  • 1000人中の見逃し:HPV検査2人 vs 細胞診5人

HPV検査は細胞診より見逃しが少ないため、検診間隔を5年に延長しても安全性が保たれます。これは受診者の負担軽減につながります。


前立腺がん検診——「推奨しない」と「個別判断」の狭間で

5大がん検診には含まれませんが、前立腺がん検診(PSA検査)についても触れておく必要があります。前立腺がんは男性で罹患数第1位のがんであり、検診を受けるべきか悩む方も多いからです。

日本と米国の推奨

日本では、PSA検診は対策型検診として推奨されていません

米国USPSTFの推奨は以下の通りです。[11]

年齢推奨グレード意味
55-69歳C個別判断・共同意思決定
70歳以上D推奨しない

「推奨グレードC」とは、「検診を受けるかどうかは、個人の価値観やリスク要因を考慮して、医師と相談の上で決めるべき」という意味です。一律に「受けなさい」とも「受けるな」とも言っていません。

PSA検診の問題点——過剰診断と治療の害

コクラン・レビュー(5つのRCT、341,342人)によると、PSA検診による前立腺がん死亡率の減少は統計的に有意ではありませんでした(相対リスク1.00、95%信頼区間0.86-1.17)。[17]

ただし、ERSPCという欧州の大規模試験のサブグループ解析(55-69歳)では、21%の死亡率減少が示されています。[17]

問題は、PSA検診による過剰診断が最大50%に達することです。[17] つまり、検診で見つかった前立腺がんの半分は、見つけなくても生涯にわたって問題を起こさなかった可能性があります。

さらに、治療(前立腺全摘術)の副作用は深刻です。[11]

  • 5人に1人が長期尿失禁
  • 3人に2人が長期勃起障害

これらの害を考慮すると、「全員が受けるべき検診」として推奨することは難しいのです。


検診の「害」を科学的に理解する

ここまで各検診の説明の中で「害」について触れてきましたが、改めて検診の害を整理しておきましょう。

過剰診断——見つけても見つけなくても同じがん

過剰診断とは、「検診で発見されたが、検診を受けなければ生涯にわたって症状を引き起こさず、死因にもならなかったであろうがん」を診断することです。[2]

各検診の過剰診断率の推定値は以下の通りです。

がん種過剰診断率(推定)出典
乳がん約30%コクラン・レビュー
肺がん(低線量CT)10-20%各種研究
前立腺がん最大50%コクラン・レビュー
甲状腺がん50-90%IARC分析

特に甲状腺がんの過剰診断は深刻です。韓国では甲状腺がん検診の導入後、罹患率が15倍に増加しましたが、死亡率は変わりませんでした。[22] 検診によって大量の「見つけなくてもよかったがん」が発見され、不必要な手術が行われたのです。この教訓から、甲状腺がん検診は推奨されていません

偽陽性——「がんかもしれない」という不安

偽陽性とは、検診で「異常あり」と判定されたが、精密検査の結果「がんではなかった」というケースです。

USPSTFの推奨検診に完全に従った場合、生涯で偽陽性を経験する確率は、女性で85.5%、男性で38.9%と推計されています。[21]

偽陽性は「がんではなかったから良かった」では済みません。精密検査までの期間の不安、精密検査に伴う身体的負担、そして心理的な傷は長く残ることがあります。

スクリーニングバイアス——検診効果の錯覚

検診の効果を評価する際には、以下のバイアス(偏り)に注意が必要です。[3]

リードタイムバイアス:検診で早期発見されると、診断からの生存期間は延びます。しかし、これは必ずしも「長く生きた」ことを意味しません。死亡日が変わらなければ、早く見つかった分だけ「がんとともに生きる期間」が長くなるだけです。

レングスバイアス:検診では、進行が遅いがんが優先的に発見されやすい傾向があります。進行が速いがんは、検診の間隔の間に発症し、症状が出て発見されることが多いからです。結果として、「検診で見つかったがんは予後が良い」という結果になりますが、これは検診の効果ではなく、見つかるがんの性質の違いを反映しています。

過剰診断バイアス:過剰診断されたがんは、治療しなくても進行しないため、5年生存率は100%です。過剰診断が多いほど、見かけ上の5年生存率は向上しますが、これは真の治療効果ではありません。

これらのバイアスがあるため、検診の効果は「5年生存率」ではなく「死亡率」で評価する必要があるのです。


新技術の現在地——リキッドバイオプシーと遺伝子検査

マルチがん早期検出(MCED)検査——血液一滴で50種類のがんを検出?

近年、「リキッドバイオプシー」と呼ばれる血液検査が注目を集めています。代表的なのが、GRAIL社のGalleri検査です。

Galleri検査は、血液中のがん由来DNA(cfDNA)のメチル化パターンを解析することで、50種類以上のがんを検出できるとされています。

PATHFINDER 2研究(2025年発表)の結果は以下の通りです。[23]

  • 対象:25,578人(50歳以上)
  • がんシグナル検出率:0.93%
  • がん検出率:0.57%
  • 陽性的中率(PPV):61.6%
  • 特異度:99.6%
  • 組織起源精度(がんの発生部位の予測):92%

注目すべきは、Galleri検査で検出されたがんの約75%が、現在の推奨検診では対象となっていないがん種だったことです。[23] 膵臓がん、卵巣がん、肝臓がんなど、従来の検診では早期発見が難しかったがんを検出できる可能性があります。

しかし、重大な限界もあります。

Stage I感度は約20-30%と低い:最も早期のがんは見逃しやすいということです。「早期発見」を謳っていますが、本当の早期がんの検出率は高くありません。

死亡率減少効果は未証明:現時点で、Galleri検査が死亡率を減少させるというRCTのエビデンスはありません。英国で14万人以上を対象としたNHS-Galleri試験が進行中で、最終結果は2026年中頃に発表予定です。[24]

費用:米国では1回約950ドル(約14万円)と高額で、保険適用外です。

現時点では、MCED検査は「有望だが、まだ確立されていない技術」と位置づけるべきでしょう。従来の5大がん検診に代わるものではなく、補完的な選択肢として考える必要があります。

遺伝子検査——BRCA変異とリンチ症候群

遺伝性のがんリスクを調べる検査も進歩しています。

BRCA1/2遺伝子検査

BRCA1またはBRCA2遺伝子に変異がある女性は、乳がんと卵巣がんのリスクが大幅に上昇します。

  • BRCA変異保持者の80歳までの乳がん累積発症リスク:約70%
  • BRCA1変異者の卵巣がんリスク:44%

日本では2018年以降、BRCA検査が段階的に保険適用されています。検査費用は20,200点(自己負担約6万円)です。適用対象は、45歳以下の乳がん、60歳以下のトリプルネガティブ乳がん、卵巣がん、転移性前立腺がん、膵がんなどです。

BRCA変異が確認された場合、リスク低減手術(予防的乳房切除、予防的卵巣卵管切除)やMRIによるサーベイランスが推奨されます。

リンチ症候群

リンチ症候群は、大腸がん、子宮体がん、卵巣がんなどのリスクが上昇する遺伝性疾患です。

現在、すべての新規大腸がん患者にユニバーサル腫瘍検査(UTS)を行い、リンチ症候群を見つけることが推奨されています。従来の「家族歴に基づくスクリーニング」では、リンチ症候群の28%を見逃してしまうためです。

ポリゴニックリスクスコア(PRS)——まだ臨床には早い

数百〜数千の遺伝子変異の組み合わせから、がんリスクを予測するポリゴニックリスクスコア(PRS)も研究が進んでいます。

しかし、CDC(米国疾病予防管理センター)の分析では、591の文献をレビューした結果、臨床的妥当性を示した研究は22件あったものの、臨床的有用性を示した研究はゼロでした。[25]

また、PRSの研究の大半は欧州系集団を対象としており、日本人を含むアジア系集団への適用性は不明です。[25]

現時点では、PRSを日常臨床で使用することは推奨されていません


科学の現在地:わかっていること、いないこと

わかっていること

便潜血検査、マンモグラフィ、胸部X線、胃X線/内視鏡、細胞診/HPV検査は、それぞれのがんの死亡率を減少させる効果がRCTで確認されている

低線量CTは、重喫煙者の肺がん死亡率を20-24%減少させる

検診には必ず「害」が伴う:偽陽性、過剰診断、検査に伴う偶発症など

過剰診断されたがんを見分ける方法は、現時点ではない

BRCA変異などの遺伝的リスクがある人には、より積極的なサーベイランスが有効

わかっていないこと

リキッドバイオプシー(Galleri検査など)が死亡率を減少させるか——RCTの結果待ち(2026年予定)

大腸内視鏡検査が便潜血検査より死亡率減少効果が高いか——直接比較のRCTが不足

75歳以上の高齢者に検診が有益か——多くの研究が75歳未満を対象としており、高齢者のエビデンスは限られている

ポリゴニックリスクスコアが検診の個別化に役立つか——臨床的有用性は未証明


実践チェックリスト:あなたができること

まず確認すること

  • [ ] 自分の年齢は、各検診の対象年齢に該当しているか
  • [ ] 喫煙歴がある場合、喫煙指数(1日の本数×年数)はどのくらいか
  • [ ] 家族(親、兄弟姉妹、子)にがん罹患者はいるか、何のがんか
  • [ ] 過去にがんと診断されたことがあるか、前がん病変と言われたことがあるか

対策型検診(自治体のがん検診)を活用する

がん種対象年齢間隔自己負担目安
胃がん50歳以上2年に1回1,500-3,000円
大腸がん40歳以上年1回500-1,000円
肺がん40歳以上年1回500-1,000円
乳がん40歳以上女性2年に1回1,000-2,000円
子宮頸がん20歳以上女性2年に1回500-1,000円

※費用は自治体により異なります。無料の場合もあります。

重喫煙者(喫煙指数600以上)の方へ

50-74歳で、喫煙指数600以上(例:1日20本×30年=600)の方は、低線量CT検診を検討してください。自治体によっては対策型検診として実施している場合があります。実施していない場合は、人間ドックや医療機関で自費で受けることも可能です(費用目安:1-2万円)。

家族歴がある方へ

  • 乳がん・卵巣がんの家族歴がある場合:BRCA遺伝子検査について医師に相談
  • 大腸がん・子宮体がんの家族歴がある場合:リンチ症候群の可能性について医師に相談
  • 膵臓がんの家族歴がある場合:BRCA、ATM、PALB2などの遺伝子検査について医師に相談

「精密検査が必要」と言われたら

検診で「要精検」と判定されても、約80-95%は「がんではない」ことを覚えておいてください。不安になるのは当然ですが、必要以上に恐れる必要はありません。ただし、精密検査は必ず受けてください。精密検査を受けずに放置することは、最も避けるべき行動です。


おわりに:「正解」ではなく「納得できる選択」を

本稿では、がん検診について「受けるべきだ」とも「受けるべきでない」とも言っていません。なぜなら、検診を受けるかどうかは、個人の価値観、リスク要因、生活状況によって異なる選択だからです。

私が臨床で日々感じるのは、検診についての「正しい理解」が不足していることです。「検診を受ければ安心」という過度な期待も、「検診は意味がない」という極端な不信も、どちらも科学的な理解からは外れています。

検診には確かに利益があります。大腸がん検診は、900人の受診で1人の死亡を防ぎます。肺がん検診(低線量CT)は、重喫煙者226-320人の受診で1人の死亡を防ぎます。これらは、「何となく」ではなく、大規模なRCTで確認された確かなエビデンスです。

一方で、検診には害もあります。偽陽性による不安、過剰診断による不必要な治療、検査に伴う身体的負担——これらを無視して「とにかく受けなさい」と言うのは、不誠実だと私は考えます。

大切なのは、利益と害の両方を理解した上で、自分自身で納得できる選択をすることです。

40歳になったら大腸がん検診と肺がん検診を始める。女性なら、20歳から子宮頸がん検診、40歳から乳がん検診を始める。50歳になったら胃がん検診を始める。重喫煙者なら、低線量CT検診を検討する。家族歴があるなら、遺伝子検査について医師に相談する。

これらは、現時点での科学が示す「合理的な選択」です。しかし、最終的に決めるのはあなた自身です。


本日のまとめ

  • がん検診の目的:「がんを見つける」ことではなく、「がんによる死亡を減らす」こと
  • 日本の受診率:40-50%台で、目標の60%に届いていない。自治体検診は自己負担500-3,000円程度
  • 推奨グレードA(強く推奨):便潜血検査(大腸がん)、胸部X線(肺がん)、低線量CT(重喫煙者の肺がん)
  • 推奨グレードB(推奨):マンモグラフィ(乳がん)、胃X線/内視鏡(胃がん)、細胞診/HPV検査(子宮頸がん)
  • 検診の害:偽陽性(生涯累積で女性85%、男性39%)、過剰診断(乳がん30%、前立腺がん最大50%)
  • 新技術(リキッドバイオプシー):有望だが、死亡率減少効果は未証明。従来検診の代替ではなく補完
  • 判断に迷ったら:かかりつけ医や、がん相談支援センターに相談を

参考文献

  1. 国立がん研究センター がん対策研究所. (2025). 有効性評価に基づく肺がん検診ガイドライン 2025年度版. https://canscreen.ncc.go.jp/guideline/ (18年ぶりに改訂。低線量CT検診の推奨グレードA格上げを含む)
  2. 国立がん研究センター がん対策研究所. (2024). 有効性評価に基づく大腸がん検診ガイドライン 2024年度版. https://canscreen.ncc.go.jp/guideline/daicyougan.html (便潜血検査の推奨グレードAを確認)
  3. 国立がん研究センター がん予防・検診研究センター. (2015). 有効性評価に基づく胃がん検診ガイドライン 2014年度版. https://canscreen.ncc.go.jp/guideline/iganguide2014_150421.pdf (胃X線・内視鏡検査の推奨グレードBを規定)
  4. 国立がん研究センター がん予防・検診研究センター. (2014). 有効性評価に基づく乳がん検診ガイドライン 2013年度版. https://canscreen.ncc.go.jp/guideline/nyugan_kenshin_guidelinebook_20140430.pdf (マンモグラフィの推奨グレードBを規定)
  5. 国立がん研究センター がん対策研究所・日本婦人科がん検診学会. (2019/2024). 有効性評価に基づく子宮頸がん検診ガイドライン・HPV検査単独法マニュアル. https://canscreen.ncc.go.jp/guideline/shikyukeigan.html (2024年2月のHPV検査単独法追加を含む)
  6. 厚生労働省. (2025). がん予防重点健康教育及びがん検診実施のための指針(令和7年改正版). https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/001512304.pdf (健康増進法に基づく対策型検診の法的根拠文書)
  7. U.S. Preventive Services Task Force. (2021). Lung Cancer Screening Recommendation. https://www.uspreventiveservicestaskforce.org/uspstf/recommendation/lung-cancer-screening (50-80歳・20パック年以上の重喫煙者に低線量CTを推奨グレードB)
  8. U.S. Preventive Services Task Force. (2021). Colorectal Cancer Screening Recommendation. https://www.uspreventiveservicestaskforce.org/uspstf/recommendation/colorectal-cancer-screening (45-75歳に推奨グレードA。FIT年1回、大腸内視鏡10年毎など複数オプション)
  9. U.S. Preventive Services Task Force. (2024). Breast Cancer Screening Recommendation. https://www.uspreventiveservicestaskforce.org/uspstf/recommendation/breast-cancer-screening (40-74歳に2年毎のマンモグラフィを推奨グレードB。2016年版から40歳開始に変更)
  10. U.S. Preventive Services Task Force. (2024). Cervical Cancer Screening Recommendation (Draft). https://www.uspreventiveservicestaskforce.org/ (21-65歳にHPV検査単独5年毎を優先推奨。自己採取HPV検査を臨床医採取と同等と認定)
  11. U.S. Preventive Services Task Force. (2018). Prostate Cancer Screening Recommendation. https://www.uspreventiveservicestaskforce.org/uspstf/recommendation/prostate-cancer-screening (55-69歳は推奨グレードC・個別判断、70歳以上は推奨グレードD)
  12. The National Lung Screening Trial Research Team. (2011). Reduced Lung-Cancer Mortality with Low-Dose Computed Tomographic Screening. NEJM, 365, 395-409. (53,454人のRCT。低線量CTで肺がん死亡率20%減少)
  13. de Koning HJ, et al. (2020). Reduced Lung-Cancer Mortality with Volume CT Screening in a Randomized Trial. NEJM, 382, 503-13. (NELSON試験。男性24%、女性33%の肺がん死亡率減少)
  14. Hewitson P, et al. (2008). Cochrane systematic review of colorectal cancer screening using the fecal occult blood test. Am J Gastroenterol, 103, 1541-9. (4つのRCT・32万人以上。便潜血検査で大腸がん死亡率16%減少)
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  18. 国立がん研究センター がん情報サービス. がんの統計2025. https://ganjoho.jp/public/qa_links/report/statistics/2025_jp.html (日本のがん罹患数・死亡数データ)
  19. 国立がん研究センター がん情報サービス. がん検診受診率. https://ganjoho.jp/reg_stat/statistics/stat/screening/screening.html (国民生活基礎調査によるがん検診受診率データ)
  20. Brodersen J, Siersma VD. (2013). Long-Term Psychosocial Consequences of False-Positive Screening Mammography. Ann Fam Med. (偽陽性の心理的影響が3年以上持続することを示した研究)
  21. Kahn et al. (2023). Estimating the lifetime risk of a false positive screening test result. (生涯偽陽性リスクの推計。女性85.5%、男性38.9%)
  22. Vaccarella S, et al. (2016). Worldwide Thyroid-Cancer Epidemic? NEJM. (甲状腺がん過剰診断の世界的分析。韓国で罹患率15倍増・死亡率不変)
  23. GRAIL. (2025). PATHFINDER 2 Study Results. ESMO 2025. (Galleri検査。PPV 61.6%、特異度99.6%、組織起源精度92%)
  24. NHS England, GRAIL. NHS-Galleri Trial (NCT05611632). (14万人以上のRCT。2026年結果発表予定)
  25. CDC. (2022). Polygenic Risk Score for Cancer Screening. (591文献のレビュー。臨床的有用性を示した研究はゼロ)

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