エビデンスライブラリ
Review
妊娠期・産後の甲状腺疾患の評価と治療
Assessment and treatment of thyroid disorders in pregnancy and the postpartum period
Lee SY, Pearce EN. — Nat Rev Endocrinol, 2022
妊娠中の機能亢進の主因はバセドウ病、機能低下の主因は橋本病。産後1年以内に一時的な甲状腺の乱れ(産後甲状腺炎)が起こりうる、と整理した妊娠・産後の総説。
エビデンスの限界
妊娠・産後の甲状腺を俯瞰する総説で、効果や頻度を数値で比較したものではない。産後甲状腺炎の発症率や経過には個人差が大きく、産後うつとの鑑別も一律ではない。世界の機能低下の主因とされるヨウ素欠乏は、海藻を多くとる日本には当てはまりにくく、地域差をふまえた解釈が要る。
読者の方へ
結論から言うと、この総説が思い出させてくれるのは「産後の"なんとなくの不調"の陰に、甲状腺が隠れていることがある」という、見落とされやすい大切な視点です。
