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ウイメンズヘルスcolumn

更年期の肌の乾燥やたるみ、「年だから仕方ない」で済ませていい?——コラーゲンを"再び作る"注射の最新エビデンス

2026-05-177

はじめに

「最近、急に肌が乾燥するようになった」「シワが一気に増えた気がする」——更年期を迎えた女性の外来で、こうした訴えは決して珍しくありません。

実はこの変化、「年だから仕方ない」では片付けられない、はっきりとした生物学的メカニズムがあります。そして最近、ただ「シワを埋める」のではなく、「コラーゲンを再び作る力」に着目した注射療法の臨床研究が相次いで報告されています。

今回は、この分野の最新エビデンスを一緒に読み解いていきましょう。


閉経後の肌に何が起きているのか

エストロゲンは肌のコラーゲン産生、水分保持、弾力性を維持する上で中心的な役割を担っています。閉経によりエストロゲンが急激に低下すると、以下のような変化が連鎖的に生じます。

  • コラーゲン量: 閉経後最初の5年間で約30%減少する
  • 皮膚の厚み: 年間約1.13%ずつ菲薄化が進む
  • 水分保持能: 表皮バリア機能の低下により乾燥が進行する

閉経後のエストロゲン低下と肌への影響

2025年に Journal of Cosmetic Dermatology に掲載されたナラティブレビュー(Viscomi B, et al.)では、閉経後のエストロゲン欠乏が皮膚の構造的・機能的変化を引き起こし、コラーゲン合成の低下、弾力性の喪失、乾燥を招くことが体系的にまとめられています[1]。

同レビューでは、ホルモン補充療法(HRT)が皮膚の質改善に効果がある可能性が示される一方で、皮膚だけを目的としたHRTの使用を支持するロバストな臨床試験は不足していること、そして美容的治療の研究においても閉経状態やHRT使用の有無を考慮した解析がほとんど行われていないことが指摘されています[1]。

日本では更年期女性の約79%がHRTを「怖い」「避けたい」と感じているという調査もあり、肌の悩みに対する新しいアプローチへのニーズは高いと考えられます。


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引用エビデンスSR/MA ×1Cohort ×2Cross-Sec ×1

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